人生100年時代 2018 6 24

書名 定年前後の「やってはいけない」
著者 郡山 史郎  青春新書

 人生100年時代が到来したとなると、
さあ、大変だ。
学生と同じように就職活動をしなければならない。
 思い起こせば、22歳で、今の会社に就職して、
38年勤務して、60歳の定年になった。
 残りの人生40年間も無職というわけにいかない。
就職活動をしている大学生と一緒に、
就職先を探さなければならない。
下手をすれば、今後40年間勤めることになる。
 夫の定年が近いと聞いて、
妻も、「さあ、大変だ」と思う。
 主婦の昼食は質素なもので、
たいていは、朝食の残り物を食べている。
 ところが、夫が毎日、家にいるようになると、
毎日、昼食を作らなければならなくなる。
 「定年後は、夫婦で旅行をしたい」と言われても、
「いまさら、何を言っているの」
「あたしは、友達とのお出かけで忙しいの」
「趣味の仲間との集まりもあるの」
「地元の自治会の活動も忙しいのに」
 夫は、「主婦は暇だ」と決めつけているでしょうが、
主婦の1日は忙しいうえに、
主婦の人間関係は、夫よりも豊富です。
 妻から見れば、
定年退職で、すべての人間関係を失う夫のほうが、
「暇人だ」と見ています。
 「定年後」は、
夫が妻にすがりつく事例が増えているでしょう。
 妻の人間関係は多彩で、夫の人間関係はゼロになると、
夫の「知り合い」は、妻のみとなります。
 このように定年後は、バラ色ではありません。
定年が近づいてきたら、いや50代になったら、
「もうすぐ第二の人生が始まる。
もしかすると、第一の人生よりも長くなる」と考えて、
大学生と同じように人生設計を始めましょう。
 まず、紳士服のチェーン店に行って、
「リクルート・スーツは、何にしようか」と考えるのもよいでしょう。
 ところで、「のれん分け」という話を聞いたことがあります。
定年退職で「毎日が日曜日」になってしまった夫が、
妻から「何かすれば」とせっつかれて、
「毎朝、家の前の道路を清掃しよう」と思い立ったが、
すでに「先客」がいたということです。
 家の前の道路一帯の掃除は、
すでに別の人の「縄張り」になっていたのです。
そこで、その人から、「のれん分け」をしてもらったという話を聞いたことがあります。



































































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